「燃える氷」とはメタンハイドレートのことです。石油や石炭に比べると燃焼時の二酸化炭素排出量がおよそ半分であるため、地球温暖化対策面を見ても優れた新しいエネルギー資源なのです。
メタンハイドレートはその探索・採取方法が困難であるため現時点では商業化されていません。しかし実用化すれば、日本領海内では膨大な量が眠っていると言われ、となれば日本が世界随一の資源大国となり、日本に明るい展望を与えることになります。
メタンハイドレートは日本の領海内に大量に埋蔵
メタンハイドレートの分子式はCH4·5.75H2O、メタン(CH4)を氷(水H2O)が囲んでいるという構造です。このハイドレートとしての構造を維持するには、低温かつ高圧であることが条件です。
数々の研究や調査から日本近海は世界有数のメタンハイドレート埋蔵量を持つとされています。小さな島国を考えられがちですが、島国であるからこそ四方八方の海を領海とすることができ、多くの海底資源も領地内に有しているということです。約20年前1996年の時点でも天然ガスの96年分以上のエネルギー源があることがわかっています。
一方全世界で有力なエネルギー源である石油はというと、30~40年くらいで尽きると言われております。ただし、この「石油はあと30年」というのは昔から言われていることで、正直わからないところです。新しい油田が見つかるなど何だかんだ石油は尽きることが想像つきません。あと30年と言われている石油よりは、90年以上分のメタンハイドレートは頼もしい資源です。
メタンハイドレートのメリット・デメリット
メタンハイドレートのメリットは石油や石炭に比べ燃焼時の二酸化炭素(CO2)の排出量がおよそ半分であるということと、何よりも日本の近海で掘削可能であるということです。
メタンハイドレートのデメリットは、その探索・回収・輸送の方法です。基本的に深海の探索が必要であり、深海からの回収、深海という状況下で形を維持しているものを地上の大気中でどう輸送するかという点で現状コストが掛かります。掘れば湧き上がって、きちんとした容器に入れると保管できる石油とは入手方法と管理の方法が難しいのです。
メタンハイドレートは現状コストパフォーマンスが悪いです。しかしそれは石油に比べての話です。石油が後何年採れるのかわかりません。石油に代わる新エネルギーというのはコストに勝る価値や需要があるのです。コストなど言っていられなくなり本当に必要なエネルギー源として普及する可能性があります。
日本の借金
みなさんは日本の借金がいくらかご存知ですか。私が意識したときは700兆円でしたが、今現在2016年6月では1,000兆円を超えています。
で日本のおよその借金の状況を確認することができます。
よく国民換算で一人当たりいくらかの借金とありますが、日本政府の借金であって日本国民の借金ではありません。あくまで尺度ですね。しかしながら国が少し強くならなければなりません。経済的に強くなるには、やはり資源だと思うのです。そこで日本で豊富に有するエネルギー源のメタンハイドレートに私は期待しております。
メタンハイドレートの価値が3.3兆円だという見込みが経済産業省からの情報があります。それでは、日本の借金は帳消しにできませんね。しかし価値というのは需要と供給のバランスです。新エネルギーとして、価値はこれから上がるかもしれませんし、埋蔵量もこれから発見されて増えていく可能性があります。
2020年夏季の東京オリンピックで世界中が日本に注目をします。既に日本への外国人観光者が増加していることを観光庁の資料からも一目瞭然です。
観光庁:http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/in_out.html
日本の経済は回復傾向にあると思います。東京オリンピック(2020年)とこのメタンハイドレート開発で日本の景気をV字回復し、資源大国・経済大国となって国の借金をチャラにできるかもしれません。
実際は石油が主体であり、石油に関連した事業者の利権による大きな影響力の問題、メタンハイドレートのコストを考えるとなかなか難しいというのが現状です。
メタンハイドレートで日本経済は復活する可能性あり
- メタンハイドレートは現時点ではコスパが悪い!
- メタンハイドレートは環境にやさしい
- メタンハイドレートの問題は、掘削・探索・輸送のコストが高い
- 新エネルギーの前に現行のエネルギー関連の利権の問題がある
- 日本が世界に誇る資源と成り得る
私の個人的な願望となりますが、現状の外国人訪日数が伸び続けて外貨の獲得と、2020年の夏季東京オリンピックで日本経済を物理的にも・精神的にも立て直し、メタンハイドレートの開発で世界に誇る資源国へとなればと夢見ております。