世の中の人を大きく分けると奪う側(テイカー)と奪われる側(ギバー)がいます。投資の世界でも勝つ人の裏には負ける人がいるわけです。

普段の生活においても、人を踏み台にしても得をしようとする人、自己犠牲して時間や労力を奪われている人が存在します。

しかしこのギバーとテイカーの概念はもう少し細分化できるのをご存知でしょうか。この細分化を理解しておくと、普段の生活でも人間関係を分解・分析することができ、自身の立ち回りも変えていくことができるので、学んでおきましょう。

起
世の中の割合

ギバー(与える側・奪われる側)やテイカー(奪う側)の他に実はマッチャー(ギブされたら恩返しするが、テイクされた場合は報復する)が存在します。

人間にはギバーが25%, マッチャー56%, テイカーが19%の割合で存在していると言われています。マッチャーの割合が実は多いのです。

成功者の分布が下記と言われています。

とびっきり成功しやすいのもギバーですが、とびっきり底辺になりやすいのもギバーです。2番目に成功に近いのは臨機応変のマッチャーとなっております。テイカーはマッチャーに叩きのめされるのでその下につきますが、そのテイカーに食い物にされるのがギバーという悲しい分布ですね。

成功側にいるギバーをトップギバーと言います。奪われ続けるギバーをボトムギバーと言います。

この分布を見てわかるような気もしますね。トップギバーはトップギバー同士でギブをし合うこともできて、多数派でもあるマッチャーからも支援されます。

マッチャーはトップギバーとも繋がりを持ちながら、成功にも近いのでポジション的にも数の力の意味でもテイカーを押さえつけます。

テイカーはトップギバーとは基本的には接点はありません。上はマッチャーに撃退されて、ボトムギバーから搾取するしかありません。そのボトムギバーは奪われて消耗していく一方ということです。でも結局ボトムギバーから搾取するテイカーなんて社会的な地位はたかが知れています。ここからボトムギバーがトップギバーになる法則が見えてきます。

承
ボトムギバーからトップギバーになる方法

ボトムギバーからトップギバーになる方法は、自分が負担に思う範囲のギブをしないということ。そうすれば自ずとテイカーから距離が離れていきます。

トップギバーの特徴として、自分の無理のない範囲で進んでギブを行い、テイカーが近づいてきた場合には、自分の負担になることを自己犠牲してまでのギブは行いません。その部分は人それぞれの価値観にもよるかもしれません。「これくらいのことやってやるか」と思う事もあれば「これをやってしまうと自分のやりたいことができない」と思うこともあるでしょう。前者であればやっても構いませんが、後者は明らかに自分が損をしています。

トップギバーの特徴として、自分がギブしたらギブが返ってくる人、つまりギバーとマッチャーを周囲に置きます。ボトムギバーにはテイカーがウヨウヨと集まってきます。

テイカーを寄せ付けないことが重要となります。トップギバーはギバーと繋がりを持ちたがります。つまりボトムギバーとも繋がりを持ちたがるわけで、マッチャーもボトムギバーにはしっかりギブを返します。

つまりはテイカーとの関係を断じればボトムギバーはいくらでも幸福に近づけられます。

ボトムギバーが一番不幸に思いがちですが、真に不幸なのはテイカーです。テイカーはただでさえ成功とは程遠い上にボトムギバーに防衛されてはお手上げ状態になるからです。ボトムギバーは冷静に自分を見つめなおして、人間関係を整理すればマッチャーをも超えて一気にトップギバーになる素質があります。

私は世の中に居る成功の可能性を秘めたボトムギバーをこの記事でトップギバーに転生したいと強く願っています。

転
自分が損しないことばかりに執着をしない

テイカーを恐れるあまりにギブをすることを恐れないでください。まずはギブをしてみて帰ってこなければ、その人はテイカーです。テイカーとは距離を置きましょう。

基本的にはギブをすることで可能性や広げ、トップギバーやマッチャーと良好な関係を築くのに必要なことはギブファーストです。

とは言ったものの、テイカーが会社の上司や取引先の顧客など立場上関わらなければいけない場面もあると思います。立場を利用してテイクの乱用をしてくることもあるでしょう。飲み会の誘いや仕事の押しつけ、雑務の押しつけなどです。

この時にも重要なのが冷静な状況分析です。なぜ自分に関わってくるのか、他の同じような立場の人間には声を掛けられていないのに自分にばかり“言いやすい(利用しやすい)”から言ってきているのであれば、それはテイクされています。

会社であれば立場的にまず誰がやるべき事なのか、言いやすいというレベルの問題ではなく、一部の人が負担を強いられるのではなく負担を分散して助け合うことが重要です。その割り振りを行うべき上司が“言いやすい”人間にばかり仕事を押し付けているのだとしたら誰がどう見ても問題でしょう。

「あなたならやってくれる」「頼みやすい」はこじつけの議論です。テイクするために都合の良いような言葉を並べているだけです。

自分の成長やチャンスを渡しているのか、それとも面倒事や雑務を押し付けているだけなのか、組織全体として利益に向かって協力し合っているのか冷静に見極める必要があるでしょう。

業務命令とは名ばかりの行き過ぎたテイクを受ける場合は、距離を置く必要があります。自分が消耗し続ける必要はありません。

ある程度は大人の関係を維持しつつも関わりを持たないように距離を取っていくことが良いでしょう。何でもハイハイやってしまうとエスカレートしていきますので、自分がやるべきことを優先して頼まれ事が後回しになっても良いか確認すること、自分の手持ちの業務があることを主張して防衛することも重要です。

結
テイカーを断絶して一気にトップギバーになろう!

ギバーはとても成功に突き進む可能性がありますが、利用されて消耗し続ける可能性があります。重要なのはテイカーから距離を置く事です。

もし友達や人間関係がテイカーだらけで自分がギバーだとしたら、そんなの友達でもなければ、必要な人間関係ではありません。

テイカーにとってボトムギバーは“いい人”であり“都合のいい人”“どうでもいい人”でしかないです。

独りぼっちになりたくないからテイカーと一緒に居るというのは、自分を消耗させ続けています。自分を大切にしていないことになります。自分の人脈がテイカーとばかり繋がっている場合は独りぼっちになったとしても、断ち切るべきです。独りぼっちの方が数段マシです。

テイカーに利用されないように気を付けさえすれば、ボトムギバーはトップギバーにジャンプアップ可能です。いつもテイカーに知らず知らずのうちに乗せられて利用されてしまうという人は、そもそもテイカーと関わることを避けましょう。

テイカーの手法は、まずはギバーを話題に巻き込んで最終的に押し付けて知らん顔するという手法です。巻き込んだ挙句に押し付けてしまえば面倒事には知らん顔です。押し付けたことで相手が困っていても助けようとしません。

社会に出た大人たちは立場上テイカーと関わらなければいけない場面もあるかと思います。そんな時こそ強い意志を持ってテイクされそうな場面で別の話題で誤魔化す、上手に流す(無視)、もしくは負担や不利益がある旨を伝えるなど必要に応じて自己防衛をしなければなりません。

会社も人間関係も言うべき事を言わないと、無理がまかり通れば片方が搾取され消耗していきます。長続きせず自分の生活が壊れてしまいます。近年よく言われるサスティナビリティ(持続可能性)の観点からもふさわしくありません。

自分だけ損をして大切な時間や労力、そしてお金までも他人に奪われているとストレスを感じます。ストレスを感じると人生は幸福から遠ざかります。本当に重要なことは何なのか、自身や家族よりもテイカーとの付き合いを優先する必要はありません。

与える”と“奪われる”は全く別物です。与える優しさを知っているなら自分にも優しくテイカーから身を守りましょう。勇気を出してボトムギバーからトップギバーになりましょう。

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