仕事をしていて思う事は抽象度の高い質問や指示・依頼をする人が多すぎますね。こういう抽象的なことしか言わない人は仕事が上手くいかなかったり、大体仕事ができないです。
抽象的が全て悪いわけではありませんが、抽象的と具体的を上手に使って話を進めていかなかなければいけません。
抽象的な依頼は会社の業績を傾ける
よく居る、「これやっといて」と丸投げタイプ。
受け取った側からすれば、準備が整っていて、取り掛かれば良いのかと思っていたら、取り掛かりの前準備すらも出来ておらず、押し付けられた側は根回しから始めたりしなければなりません。
取り掛かってみると不明点も多く、何から何まで結局聞き返さないと業務が進みません。自己判断でできる範囲なら良いですが、依頼の人の意に沿わないなど方向性自体がマッチしなければやり直しになります。
タチの悪い抽象的タイプは自分のテキトーな指示を棚に上げて、人にやらせるだけやらせて、後から指摘や文句をつけられたらたまったものじゃないですよね。
- 事前確認で着手が遅れる
- 作業自体も探り探りで時間を要す
- 求めるものを実現する精度が低い
- 相手も面倒なので避けるようになる
明確に解決しなければならないタスクがある場合は明確に具体的な指示をしなければ円滑に業務が進まなくなるのです。
もし予測がつかず、抽象的な指示をせざるを得ない場合は「実際に取り掛かってから判断したい」「あなたに任せる」など自分で判断するか相手の判断に任せる旨を伝えて任せましょう。
人に伝えるだけの行為ですが、作業の内容に限らず、この伝え方が悪ければ誤解や会社の歯車が狂うというのはよくあることです。
人に頼む指示・依頼は圧倒的に明確かつ具体的にすべし
基本的に自分で業務を行い、解決しなければならないワケですが、場合によっては同僚や取引先に依頼をしなければなりません。
いずれの場合も自分では解決できなくて依頼をするわけですから、相手が仕事を進めやすいようにして細かく情報や指示・説明を行うべきです。
- 事前に具体的な依頼して、最初できるだけ早い段階で精度の高い成果を生む
- 抽象的な依頼をして、相手のピントがずれた成果を後から修正
明らかに前者の具体的な説明の方が工数も減らせ、成果を出すスピードが早く、精度も高いはずです。
もし修正が必要な部分があっても事前に具体的な依頼をしておいた方が、修正の箇所や程度も小さく済むはずです。
自分で考えるのが嫌、自分で作業するのが面倒くさい、自分の工数を減らすため、楽をするために相手への依頼を怠るのは恥ずべき行為です。
例えば、納期管理者から生産ラインへの連絡で製品を納品する納期の変更があるとします。抽象的な指示は「A社分とB社分の納品日が変更になって○○(いついつ)に変更になったから、調整お願いします」口頭かメッセージします。
相手からすれば、そもそも変更前がどんな納品日で、それがどう変化したのか、どれくらいのペースで生産すれば良いのかと感じます。そもそも納期管理者から当たり前でも現場の人員からしたらピンときません。
具体的かつ明確に説明できる人は、変更前の納期表と変更後の納期表これをバンッと出し、あとどれだけ必要なのか、それを連絡します。
抽象的な指示をした本人は「よし、指示をした」と思い込んでいても相手の生産現場からは「良くわからない。。。」と納品日まで放置する可能性もありますよね。
具体的な事を言わず、一部の人員の抽象的な指示で、会社全体のリズムを崩している企業が多くあると感じます。ちょっとした配慮の欠如で歯車は狂ってしまうのです。
抽象的な部分も必要な場合がある
抽象的は悪い部分ばかりでは無いです。具体的というのは迷いがない分、寄り道や思わぬ発見・気づきの部分はなかなかできません。
また一概には言えない事柄は具体的に言うとピンポイント過ぎて当てはまらない場合も多いのです。
例えば人の生き方や人生観も人それぞれです。一般的な理想の人生の送り方というものを具体的に述べる事はできますが、それが全員に当てはまるかと言えばそうではないです。
自分である程度答えが定まっている事に対してアプローチするための指示や依頼は具体的なものが良いです。
相手へある程度任せる、人それぞれ感受性を尊重するような場合は抽象的な指示や説明が良いです。
ゴルフのスイングにしても自分では具体的にどのような動き角度でと分かっていますが、他の人では体型も違うので、ある程度具体的に伝えられますが、本人次第の部分もあるので抽象的に一部はなります。
学びの場や意見交換の場・会議でも具体的に決めつけることよりもあえて抽象的に伝えてどう受け取るか、各々どう思考するか任せる面もあります。
具体的に話をすると一部の人しか共感をしなかったり、ピンとこないということもあります。スケールダウンしてピンポイント(ニッチ)になってしまうことがあります。広い範囲に情報を伝える場合、スケールを大きくすれば、幅広く受け取り手にぼやーっとですが伝えられます。抽象的な表現というのも上手に使う必要があります。抽象的な方が自分に当てはめやすいという部分が多いです。
決まり切ったことであれば、具体的に伝えた方が良い。
様々なケースが考えられる・相手に委ねることは、抽象的に伝えると良い。
傾向として、具体的な伝え方は狭い範囲・抽象的な伝え方は広い範囲で受け止められる傾向があります。
仕事の場合は具体的な伝え方が必要
学びの場・自己啓発などでは抽象的な情報を受け取った方が自分に当てはめて考えるというやり方が定着しやすかったり、今後の人生に活用できそうですが、仕事においては具体的な伝え方が必要な場合が多いです。
自分自身だけでなくチームで仕事をする場合は特に良くも悪くも具体的に明確に進めた方が、仮に問題があった時にも後で原因が明確になります。
抽象的な指示や連絡をして解釈の違いで生まれた問題の場合は、責任も解決策もあやふやになったままです。
仕事は時間との勝負でもあります。具体的に伝えた方が業務の進展が早いです。ある程度完成形が見えているものであれば尚更、具体的に伝えた方が実現の精度も高まります。
具体的に指示や説明・依頼ができないのであれば、それは自分の力不足です。その場合は「自分でも見えていない・分からない」など前置きして、自分で確認するか、相手の判断にゆだねるのか、そこは明確に伝えましょう。
自分が抽象的な伝え方しかせずに「なんでこんなことになってんだよ!」と怒るのは愚の骨頂です。抽象的な伝え方をしてしまった時点で受け取り手にゆだねてしまっています。
仕事では具体的な伝え方をしないと上手くいきませんし、会社のリズムも乱します。そもそも仕事場で抽象的な指示を出してくる人って嫌われる傾向ですしね。多くの場合は相手が損をするので。
仕事で抽象的な伝え方をすると、時間もかかるし、完成度も低い、それでいて起こった問題の解決策も見えない。抽象的な指示を受けた人もせっかく引き受けて行った仕事で失敗し、損をするのでもう抽象的な事を言う人とは関わりたくないと思う。
マズイのは本人は立派に指示をしたつもりでも受け手が、抽象的過ぎて困るパターンです。抽象的な伝え方は仕事において徐々にリズムを崩して会社の業務が回らなくなるので、抽象的な伝え方は仕事では厳禁というワケです。