会社に居ると姑息な者が必ず居ます。またそういう姑息な人が中心の組織では悲劇が怒ります。“貧乏くじを引かせる大会”です。すみません、勝手な私の造語です。

ライアーゲームばりに参加者を陥れる、同僚に貧乏くじを引かせようとする者たちの戦いです。何を隠そう私はこの貧乏くじ当選しまくっています。

HSP(繊細さん)の自覚症状がある私が人の顔色をうかがってあれこれ手助けしてしまったり、先回りしてやっちゃうのですよね。その癖毅然と断れない私はまさに貧乏くじを絶賛引きまくっています。

 

起
ここで言う“貧乏くじ”とは

会社または組織において、“貧乏くじ”というのは「損な役回り」です。

ピクシブ百科事典でまさに的を射た要約をしているので、参照します。

本来は抽選・くじ引きにおけるハズレくじのことである。

だがそれが転じて集団において潤滑剤のように人間関係を取り持ったり、外部との軋轢を緩和する苦労性の人のことを指すようになった。

人が集まると個性からどうしてもすれ違いや衝突が起きてしまう。

貧乏くじ役の人物はそういった人間関係の問題を解消する、集団行動において必要不可欠な人材である。

ただし、苦労が多い割に顧みられることはあまりなく、またサポート役に徹するため集団でも影が薄くなりがちと、あまり良いことはない。貧乏くじの所以である。

だが目立たないだけでその存在は集団の大事な支柱であり、この役を欠くとその集団は遠くない未来に分解ないし外部との対立によって孤立してしまう可能性が高い。

主に

  • 自身を顧みないお節介焼き
  • 助力することに苦を感じない控え目な人物
  • 犠牲を強いられても自分以外から不満が出ないマイノリティ

が該当し、1は自ら買って出るものも多いが、2と3は気がつけば押し付けられたかのように収まっている場合が多い。

基本的にその気苦労は集団に属する者の個性の強さや能力に比例して大きくなる。

貧乏くじを引ける人が居ないと組織は機能しない、という部分が重要。何十年続いた企業も中身はボロボロ。貧乏くじの押し付け合いをして結局誰もやるべきことをしていなかった。だから成果を出すのが難しかった。

自慢ではないが、私は貧乏くじを引き続けている為会社の業績が伸びたと断言できます。

言うべきことを言わない、言えない、社内で改善すべきことを矢面に立って改善しない、客先から理不尽な対応をされた場面で毅然とした指摘をしない。その部分を買って出ました。

今まで社員教育をすべき部分もその職場に配属され着任した者がゼロから叩き込む。今までの既存社員のツケを返す苦労をします。

会社や組織の中で貧乏くじを引く人の役割は非常に重要ですが、大勢が一部の人間に頼る事になるので、そもそも労力や時間的な損失が大きい割に評価をされない、感謝されないという部分があります。名の通りまさに貧乏くじです。

能力だけではなく、肝心なのは貧乏くじを恐れるがあまり、業務に支障を及ぼすことです。

 

承
貧乏くじを引かせようとするタイプは様々

貧乏くじを引かせようとするタイプは複数あります。

  • 生粋の外面の良いタイプ

こういうタイプは地味な作業や面倒事になると投げてしまうので、結局宙に浮いた案件を成立させるために周りが貧乏くじを引かなければいけなくなる。大風呂敷を広げては他人にパスして最後まで責任を持たない、

  • 責任取りたくない、小心者・矢面に立てないタイプ

異常なまでにビビリで責任が絡むと直ぐに逃げる。案件のメールやり取りなどもすぐ表舞台から逃げる。自分はそういうタイプじゃないから、と勝手に楽な立ち位置と思い込み。

  • 他人に仕事を振るのが仕事と思い込んでいるタイプ

何様か知らんが、自分は人に仕事を振ることが仕事。自分の仕事は皆の仕事タイプ。他人から助けてもらうことが当たり前でスキルも身に付かず、いつまで経っても他力本願。

  • 揉め事大嫌いタイプ

外面と似ていますが、言い辛い事・頼み辛いは自分で言いたくない。依頼関係・催促・謝罪などとにかく感情に関わるストレスを自分だけは避けようとする。

 

上記は一例です。様々なタイプがいますが総じて、無責任・最後までやり遂げないというタイプが多いです。会社や組織よりも我が身可愛さを最優先にしてしまうのです。

タチが悪いのが、会社の為に動けと言いつつ自分は動かないのに他人だけ動かそうとする人ですね。自分が規範となって動く事を知りません。

自分以外が貧乏くじを引かせようとするタイプの場合は悲劇です。社内中が責任や仕事の押し付け合い、自分で物事を言えずに伝言ゲームばかり。結局仕事がうまくいくわけがないのですよね。

 

転
貧乏くじを引かせる事例

貧乏くじを引いてしまう人の特徴というのはプロ意識と責任感が高い。器が大きいゆえに付け込んでくる者も多い。

要は貧乏くじを引かせようとする人というのは、会社や組織よりも自分の身の方が大切な者が多い。仕事や案件を平気で止める、会社の業績を知らん顔できる人間である。

そうなると貧乏くじを引くのは責任感のある人間になる。なんとか成立させようと動くが、それを何度も繰り返すと周囲は当たり前と麻痺しだして、面倒な案件を押し付けようと押し寄せるようになる。

別の人間が進めていた案件なのに、上手くいかなかったり、細かい作業が始まった途端にフェードアウトして、結局尻ぬぐいをする貧乏くじ。

何か問題が発生した際に担当者が居るはずなのに、言いやすい(貧乏くじをひかせやすい)からという理由で何故かクレームを言われて対応させられる貧乏くじなど会社には貧乏くじが蔓延している。

「これ、○○さんに頼んでおいて」という自分ではなく他人に頼ませるという非道な技があります。どうして直接当人に言わないのか、自分で説明が面倒、自分が頭下げるのが嫌。こういう人は無視するか直接言うように毅然と言う事が重要です。かなりの手練れの為一度つけ入られると常習化します。

貧乏くじを引く人は例えば、問題が発生、上手くいかない事があると頼られる(利用される)ことが多いです。それを解決しないと業務に支障が出るから尚更動かざるを得ない場面があります。しかしそれを逆手にとって貧乏くじを引かせようとする人種もいます。一種のチキンレースでギリギリになったらいつも見かねて助けて貰えると高を括っているのです。

狡猾なタイプは貧乏くじを引かせるために、なんとか巻き込もうと白々しく近づいてきます。なるべく首を突っ込まないことが大切なのと、フォローに入ってしまった場合は、相手は味を占めるだけなので、しっかりと恩着せがましく罪悪感を与えるべきです。

 

結
貧乏くじを引くキャラを確立させないようにする

私が大きな失敗と思えるのは「やるべきことはやる」という信念の為に、仕事で抜けやミスが多い人、フォローや仕事を止めている人の代わりに業務したりとしてしまい、結局なんでも抱える事になってしまいました。

フォローされた側も都合が悪くなると知らん顔です。こんな貧乏くじを引き続けていると身も心も持たないと考えてきています。

結局私は貧乏くじを引くキャラクターになってしまったのです。矢面に立たせられるだけ立たせられて、問題がある時には私が盾となり、調子がいい時だけ良い所取りされるようになっています。その代わり問題解決能力やスキルなどはそれなりに身に着いたと思います。

学習したことは、自分から首を突っ込まない。自分がフォローに入る時はスマートにやってしまうと相手は何にも罪悪感なく次回も貧乏くじ引かせようとするので、一言苦言を呈する。

貧乏くじを引かせる、搾取しようとするタイプは言われても無視するのが一番です。黙って心の中で(お前自分でやれよ)と思って立ち去れば良いです。変に反応したり動じずにじっと黙ってそういう視線を送れば相手は気まずくなります。自分が姑息な事をしているのを自覚する可能性があります。

貧乏くじの話はビジネスのギバーとテイカーの話に近いのですよね。貧乏くじを引かせるのがテイカーで、貧乏くじを引けるのがギバー、肝心なのはギバーの周りにどれだけ今度は自分が貧乏くじを引こうとする別のギバーが居るかどうか。

ギバーの鉄則は周囲もギバーで固めることです。

ギバーの周りがテイカーだらけだったら地獄です。貧乏くじを引いていると自覚している人は同じく貧乏くじを引ける人を探しましょう。損な役回りをあなたに押し付ける人は遠ざけて、恩をしっかり返し、貧乏くじを率先して引く人を近くに置きましょう。

単なるお節介や骨折り損のくたびれ儲けにならないように、自分を守りつつ、適切な評価を得られるようすべきです。貧乏くじを引かせるような行為を厳しく取り締まって撤廃できるようにできればいいですね。

人を変えることはできませんが、自分を変えることはできます。損な役回りを押し付けられる、面倒事に巻き込まれる、それは自分が今までホイホイいい人(都合のいい人・どうでもいい人)をやってしまっていたことも原因です。

貧乏くじを引かせる(損を押し付ける)大会では足の引っ張り合いや負担を押し付けるだけです。貧乏くじを率先して引きに行く(与える側)大会を開催してギブし合って高め合える環境にするべきです。

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